2011年7月15日金曜日

警察の取締りでネットカフェから「個室」が消える

痛いニュース2011年7月14日
“児童買春の温床に” ネットカフェから「個室」が消える…経営者ら悲鳴
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1641407.html

週プレNEWS2011年7月13日
警察の取締りでネットカフェから「個室」が消える
http://wpb.shueisha.co.jp/2011/07/13/5846/
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終電を逃したサラリーマンなどにとって「都会の宿」となっているネットカフェやマンガ喫茶。しかし今年4月、警察庁が「風営法の許可がない場合は違法」として、指導を強めるよう全国の警察本部に通達を出していたことがわかった。個室が児童買春などの温床になっていることを警戒しての措置だが、ネットカフェ経営者らからは「客のニーズに答えられない」「死活問題」などという声が挙がっている。
風営法に引っかかる「ネットカフェの個室」について、日本複合カフェ協会の若松修氏は「リクライニングシートやフラットシートに座った状態で視界がパーテーションにさえぎられ、外部から見通せないような個室を指します」と語る。そして、こうしたお店が無許可で「飲食」を提供すると摘発されるのだという。
「(風営法が定める『飲食』とは)個室で飲食することを想定して提供されるすべてです。ネットカフェの場合、フリードリンクもこれに該当します」(若松氏)
しかし、今どきフリードリンクのない店などほとんどない。
「全国の警察が取り締まりを強化しようとしている違法店が街中に溢れているということです。ネットカフェは今後、警察の指導を受ければ『風営法の許可を取って深夜営業をやめる』か、『全個室の扉を取っ払う』か、『個室での飲食サービスを中止にする』かの3つのうちどれかを選ばなければなりません。取り締りの指示はすでに所轄の警察署に行き届き、私服警察官が内偵を進めています」(若松氏)
なかでも、いち早く摘発に動き出したのが大阪府警だ。5月には大阪市中央区にあるネットカフェ3店が無許可で客にスナック菓子やチャーハンなどの飲食物を提供したとして、風営法違反で一斉摘発された。
こうした大阪府警の取り締りに対する現場の反発は強い。その理由のひとつが個室営業を違法と判断する基準が曖昧な点だ。府内に店を構える会社の幹部Y氏がこう訴える。
「『外部から見通すことのできない個室』という点に明確な規定がなく、現場の警官によって言ってることがバラバラ。『扉に小窓をつければ問題なし』とするケースもあれば、『すべての扉を取っ払え』と言われるケースもある……。今回の取り締りは現場の警察官の裁量が大きいのです。つまり、彼らの機嫌を損なわせたらアウト。すぐ目をつけられて、対応しなければしょっぴかれます。この国は本当に法治国家なのかと思ってしまいますね……」
大阪の経営者たちは“ネットカフェ狩り”に戦々恐々としている。また、警察の厳しい取り締りによって彼らの間に思わぬ事態が発生しているという。Y氏が語る。
「警察の目が行き届かなかったのか、まだ扉をつけたままの店が何店か残っています。そのため、警察の指導を受けて扉を取っ払った店がそっちに客を奪われてしまったんですね。そこで今、何が起きているかというと同業者同士の“通報合戦”です。『駅前のB店は未対応』『あそこのC店もだ!』などと、もうひどい状態です」
警察庁の摘発を受け、いち早く違法店の摘発が始まった大阪では、すでにネットカフェから個室が消え、店同士の争いまで起きていた。こうした状況が日本全国に飛び火する日も近いだろう。
(取材/興山英雄)
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東京新聞2011年6月22日
ネットカフェ個室はダメ!! 警察庁「児童買春の温床に」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2011062202000033.html
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プライバシーが保たれた空間で食事やインターネットを楽しめるネットカフェやマンガ喫茶の個室営業について、警察庁が「風営法の許可がない場合は違法」として今年4月、指導を強めるよう全国の警察本部に指示していたことが分かった。個室が児童買春などの温床になっていることを警戒しての措置。業界は「今の形での個室営業ができなくなれば、影響は計りしれない」と懸念している。 (加藤寛太)
 風営法は、外部から見通すことができない五平方メートル以下の個室で飲食を提供する営業は、都道府県公安委員会の許可が必要と定めている。許可を受ければ可能だが、午前零時以降の深夜営業ができなくなる。
 ネットカフェは、終電を逃したサラリーマンが宿代わりに利用したり、定まった住居を持たない人が仮住まいとして利用したりするケースも多い。都内でネットカフェのチェーン店を営む会社の役員は「席の九割は個室だ。個室、深夜営業、飲食のどれか一つでも欠ければ、客のニーズに応えられなくなる」と困惑気味だ。
 しかし警察庁は「児童買春やわいせつ事件の捜査で実際にネットカフェの個室が悪用されたケースがあった」と一歩も引かない構え。大阪府警は四月、五月と続けて、指導に従わなかった大阪市内の店舗を同法違反容疑で摘発した。
 チェーン店の役員は「個室の扉を透明にしたり、仕切りの高さを目線より低くしたりして対応するつもりだが、費用はかかるし、何よりプライバシーを重視する客足への影響が気掛かりだ」とした上で「われわれだけが狙いうちされているのでは。最近はやりの個室居酒屋も理屈は同じはず」とぼやいた。
 警察庁は「個室居酒屋でも風営法に反していれば指導の対象だ」としており、飲食店の個室営業をめぐって業界と警察のさや当てが続きそうだ。
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